最初のコラム「遠距離恋愛の難しさ」で触れた通り、遠距離恋愛はそもそも難しいものです。そのコラムで挙げた「どんなカップルが遠距離恋愛を乗り越えやすいか」をもう一度見直してみましょう。
◆お互いに惹かれ合っている。
◆心の余裕がある。前向き。
◆遠距離恋愛のゴールが見えている。
◆ときどきは会える。会いやすい。
◆コミュニケーションをよく取っている。
◆今までの絆、信頼関係がある。
◆精神面で成熟している(大人である)。
◆身近に期待できる恋愛が発生しづらい。
これらを実現するためには、二人のそもそもの性格や年齢、経緯など、心構えを持つだけではどうにもならないことがたくさんありますが、多少は心構えでどうにかなることもありますよね。これらを起点に、遠距離恋愛のコツを考えてみましょう。
コラム「遠距離恋愛と会う頻度」を参照してください。
そちらにも書かれていますが、安定感があって信頼し合っているカップル、そして遠距離恋愛が早めに終了することが決まっているようなカップルなら、べつにそんなに頑張って会う必要はないのです。むしろ遠距離恋愛を利用して、一人をしっかり味わったり、相手がいない寂しさを今のうちに体感しておくほうが良いぐらいかもしれません。
でも、そこまで安定感がなかったり、先の見えない二人は、やっぱり「多少は無理して、できる範囲で、会う頻度を上げる」ほうが良いでしょう。
遠距離恋愛において、未来への希望があること、二人の目指すところが一緒であること、というのはとても大事です。いろいろ条件もあるでしょうから難しいカップルもいますが、できれば「遠距離恋愛がいつ終わるか」を共有できていたほうが良いですし、例えば「遠距離恋愛が終わったら同棲しよう(結婚しよう)」などと先の展開まで共有できていたらもっと踏ん張りやすくなります(信頼関係も強固になります)。
できれば、ですよ。相手に強要しないでください。
まずは相手を思い通りにしようとすることに「諦める」ことが肝心です。遠距離恋愛に限りませんが、特に遠距離恋愛は、相手に影響を及ぼすことがあまりできず、例えば相手が裏切ることも簡単ですし、あなたを遠ざけることも簡単です。相手を束縛したり思い通りにしようとしても、(一時的に効果があったとしても)その全てが逆効果になるでしょう。ですから、もう思い通りにしたがることを諦めてください。
思い通りにするのを諦めると、今度は「どうせ何もできないし、もう知らね」「どうせこっちの願いは聞かないんでしょ?」とばかりに卑屈になる人がいますが、それもやめましょう。また「もうどうでもいいし」と放棄する人もいますが、それもやめましょう。
ただ素直になって、相手を尊重する。それだけです。もし相手がゲームばかりやって全然連絡してこないとしたら、素直に寂しさや悲しさを伝えて、分かってもらおうとするだけです。別れをチラつかせるなどして、脅したり強要しないでください。それは逆効果です。それに、素直になっても相手は変わらない、相手の普通の振舞いが自分を傷つける、相手が激しく我慢するか自分が激しく我慢しないとやっていけない、という二人はもう限界なのです。それでも遠距離恋愛にゴールが見えていれば、とりあえず遠距離恋愛が終わるまで波風立てずにそっとしておこうという方針でもいけますが…。
先ほどの「相手をコントロールせず、卑屈にもならない」に通じるものがありますが、特にゴールが見えている遠距離恋愛ほど、ユルさが大事です。いえ、ゴールが見えていない遠距離恋愛でも、ユルさが大事です。強要しないことや、ほどほどに適当であること、相手からの強い気持ちやアクションを求めすぎないこと。こうあるべき、こうすべき、をできるだけ持たないこと。寛容さを大事にして力を抜くこと。
なぜ「ゴールが見えている遠距離恋愛」ほどユルさが大事かというと、遠距離恋愛をちゃんとやろうとして力を入れると壊れやすいからです。二人の関係の本丸は「その後」にあると考えれば、より寛容さを持って、「とりあえず遠距離恋愛をそれなりにやり過ごそう」という姿勢があったほうが良いでしょう。
コラム「遠距離恋愛と連絡頻度」を参照してください。
そのコラムに詳しく書かれていますが、連絡頻度はともかく、義務も背負わず、お互いに「どうでもいいこと」をやり取りし合って、心を通わせましょう。それがお互いの絆を深めることにつながります。
べつに遠距離恋愛に限ったことはでないのですが、特に遠距離恋愛は、距離が遠いですし、もうお互いを信じたり放任するしかありません。相手に何かを強要することも、極力避けなければいけません。だからこそ二人ともが、まぁ頑張らない範囲でいいですから、できれば不安にさせないようにしようとか、会う機会を設けられるよう協力しようとか、コミュニケーションをそれなりには取って風通しの良い関係を保とうとか、そういう意識を持っていたほうが良いのです。一人一人の思いやりがカギを握ることになるでしょう。
しつこいぐらいに言いますが、遠距離恋愛は、簡単ではありません。協力姿勢が大事だ、ユルくいよう、などと心構えを持っていても、不安になれば「協力姿勢が大事なのに、なんなのその態度は!」と相手に「協力を強要」してしまうかもしれません。そうそう理想的にはいきませんし、遠距離恋愛だからこそ、そのネガティブさや不信感を誘発するのです。
難しいですが、ちゃんと乗り越えた人たちもたくさんいますし、まぁダメもとだと思って気持ちを軽くして、前向きに臨みましょう!無事、二人が遠距離恋愛という試練を乗り越えられるよう、心から応援しています。
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