理想を言えば、連絡頻度が多くても少なくても、何も考えずにコミュニケーションを取れていれば、それが一番良いでしょう。「遠距離恋愛では、連絡頻度をどれくらいにしたら良いんだろう?」という疑問を抱かないで済むのが一番良いのです。というのも、二人が信頼し合っていて、お互いに心が通っているのを肌で感じていれば、連絡頻度などどうでも良いことですから。
連絡したければする。連絡したくなければしない。それでやっていければ良いのですが、彼氏からのLINEがないと不安になったり、どんどんお互いに無関心になっているという危機感があったりすると、「連絡頻度なんかどうでもいいよ」とは言えなくなってきますよね。連絡頻度を上げないと、どんどん関係が悪化するのではないか、と思うかもしれません。
先に触れた通り、本来は遠距離恋愛がうまくいくかどうかは連絡頻度の問題ではないですし、連絡したくない人に無理にメッセージを送るように言っても良いことはあまりありません。もし二人の関係が悪くなっていて、それが「連絡が少ない」という形で出ているのなら、連絡をたくさん取っても意味はないでしょう。病気が治っていないのに薬で熱を下げても、病気が治らないようなものです。ですから、そういうときは連絡頻度についてではなく二人の気持ちについて考えて、できればお互いに話し合って、気持ちを確認し合ったり会ったりして関係を修復する必要があるでしょう。
では、連絡頻度について考える意味というのは全くないのでしょうか。いえいえ、そんなことはありません。
連絡したければする。連絡したくなければしない。それで良いのですが、そもそもコミュニケーションを取るということにどういう意義があるのか分かっていない人がいます。コミュニケーションの意義や重要性が分かるだけで「それだったらもっと連絡を取ろう」と思える人もいるでしょう。ですから、遠距離恋愛にあたって、コミュニケーションについては考えておいたほうが良いのです。
我々は、コミュニケーションの目的を「心を通わせ合って、お互いの存在を大きくするため」と説明しますが、ちょっと曖昧に感じるかもしれませんね。
例えばあなたが写真を撮られるとき、キメ顔をするかもしれませんが、それは「意識」して「自我」でコントロールされた顔です。まぁ簡単に言うと、アタマでコントロールされた顔です。ココロは遠くに置かれていて、守られていて、外からは見えづらいことでしょう。でも、縄跳びをして縄が足にひっかかったときに笑う、その顔を写真で撮ったらどうでしょうか。自然体で、人柄が感じられる、親しみのある、良い表情の写真になるでしょう。その顔は「無意識」がむき出しになっている、アタマでコントロールされていない、ココロや人柄がそのまま出た顔なのです。
「心を通わせ合う」というのは、アタマでコントロールされたものの先にある「素の人柄」に触れること、だとも言えます。どうでもいいことを言い合っているうちに、その人の素に触れていって、お互いにどんどん特別になっていくのです。
「お互いの存在を大きくする」というのは、単に恋愛感情で好きになることとは違います。例えばペットを飼ったとき、そのペットを最初は「かわいさ」で選ぶかもしれませんが、例えば病気などでかわいくなくなっても捨てませんよね。名前をつけて飼っていくうちに、もう、ペットショップにいたたくさんのペットのうちの一匹ではなく、唯一無二の「チョコ」「マロン」「サクラ」などになっていくのです。その一匹は、もう他にはいませんし、取り換えは利きません。
コミュニケーションを取って心を通わせていると、相手が、自分にとって唯一無二の大きな存在になっていきます。最初は「〇〇大学の、猫背のイケメン」と付き合ったのかもしれませんが、徐々に、他の誰でもない「太郎」になっていくことでしょう。そうなったら、容易に他の「〇〇大学の、猫背のイケメン」と取り換えることができませんよね。
人は、自分の存在を唯一無二だと感じてほしいですし、その存在を大きく感じてほしいですし、大事にされたいのです。そして、それが「愛される」ということです。コミュニケーションを取るというのは、「心を通わせ合って、お互いの存在を大きくするため」にするのですが、それは愛を積み重ねていくことに他ならないのです。
ですから、無理をする必要はありませんが、コミュニケーションをたくさん取ったほうが良いのです。というより、「まず無理をしないでコミュニケーションをとれないか」と考えてみてください。コミュニケーションを取るときには、お互いに素の人柄に触れようとすることが大事ですから、無理しても効果は薄いですし、アタマ(意識)を取り外し気味でいることが大事なのです。
「今日、回転寿司にいったら、店が閉まってたよ」
アタマで考える人は、これが送られてきたら、考えてしまいます。どういう意味があるのか、何と言ってほしいのか、どう返信すればいいのか、と。なぜか「店は悪くないだろ。調べなかった人が悪い」と返信する人もいます。でも、もちろん、誰が悪いのかなんてどうでも良いことですよね。ただその人は、自分が味わったことや感じたことを共有して、お互いの存在を大きくする、仲良くなる、をやろうとしているだけなのです。だから「そりゃ運がないね」とか「寿司、たまにはいいなー」とか、まぁあまり考えずに返信すれば良いのです。
連絡頻度を上げるのではなく、自分という人が、あまり考えずに感じてもらえるような、そういうやり取りをしましょう。そして、お互いに信頼し合っていて、相手のことが好きで、意識を取り外して自然体でいられたら、たぶん連絡頻度は自然と上がります。どうでもいいことや大事なことを含め、自分のことを、言いたくなってきます。連絡頻度をどうこうしても意味はありませんが、心が通じ合えば、その結果として連絡頻度は向上するでしょう。それが理想的なのです。
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